「Pythonを学びたいけど何処から手を付けていいのかわかりません。」
「独学だと挫折しないか心配。学習方法を教えて。」
上記の疑問にお答えします。
プログラミング初心者であっても、不安を感じることありません。
Pythonをこれから始めようとしているあなたに、必要な学習ステップや方法を明確に解説します。
ポイントとなるのは、明確な目標設定と適切な学習環境の準備です。
これらが整えば、プログラミング学習は意外と簡単にスタートできます。
具体的に次のことについて解説します。
- Pythonの独学ロードマップ(全6ステップ)
- 私が独学で実際にやったこと
- 独学に対するメンタルブロックの対処法
「偉そうに語るおまえは誰やねん。」と思われるので、私のことも少し紹介させてください。
たいらーのプロフィール
- 文系四大出身。ソフトウェア開発の経験はなしですが、IT業界に身を置いています。
- 開発者やユーザーとのパイプ役など、業務にプログラミングスキルを活かす。
- Pythonは独学で習得。スクレイピングや作業の自動化などに勤しんでいます。
私は社会人になってから、プログラミングをはじめました。この記事は、その経験をベースに書いています。
プログラミングの経験がない方でも、これからお伝えするロードマップに沿って手を動かせば、Pythonを身につけることができます。
「役に立ちそうだな。」と思ったら本記事を参考にPythonの学習に取り組んでみてください。
1.Pythonの独学ロードマップ(全6ステップ)
Pythonを独学で進めるためのロードマップは、次の6ステップです。
順番に解説します。
- 目的を明確にし、目標を設定する
- 学習の全体量を把握し、計画する
- 独学の方法を考える
- 学習環境を準備する
- Pythonの基礎を学ぶ
- 学んだことを実践する
1.目的を明確にし、目標を設定する
Pythonを独学で学ぶ道筋は多岐に渡りますが、その第一歩は自分自身の目的を明確にすることから始まります。
なぜPythonを学ぶのか?
それは、データ分析を行いたいからか、ウェブアプリケーションを作りたいからか、あるいはキャリアアップのためか。
目的が明確でなければ、学習途中での挫折リスクが高まります。
実際、多くのプログラミング学習者が途中で挫折してしまうと言われています。
目的を見つけるためには、Pythonがどのような可能性を秘めているかを知ることが重要です。
もし、何から始めれば良いかわからない場合は『Pythonのメリットとデメリット【将来性についても解説】』をご覧ください。
Pythonで実現できることのイメージがつかめます。
目的を定めたら、次は具体的な目標を設定します。
自己啓発のためか、仕事の効率化を図りたいか、それともキャリアのためか。目的に応じて、学ぶべき内容やその難易度が変わってきます。
例えば、自己啓発を目的とする場合、基本的なプログラミング概念や簡単なコード作成から始めることができます。
仕事で利用する場合は、特定の業務プロセスを自動化するプログラムの作成に焦点を当てることになるでしょう。
キャリアアップを目指すなら、より高度なプログラミング技術やフレームワークの理解が必要です。
例1:自己啓発、教養のひとつとして身につけたい。
やりたいことの詳細 | 学習対象 | やること |
---|---|---|
・プログラミングとは何かを知りたい。 ・自分でもプログラミングを組んでみたい。 | ・Python入門 | ・書籍やWebサイトの入門編をやってみる |
例2:自分の業務に取り入れて、仕事で楽をしたい。
やりたいことの詳細 | 学習対象 | やること |
---|---|---|
・ExcelやOffice系ソフトの作業を自動化したい。 ・データ収集や分析を効率よくしたい。 | ・Webスクレイピング ・Office系ソフト操作 ・データ分析 | ・Python基礎学習に加え、以下のライブラリについて学習する。 BeautifulSoup、Selenium Openpyxl、glob Pandas、Numpyなど |
例3:エンジニアとして就職、転職したい。
やりたいことの詳細 | 学習対象 | やること |
---|---|---|
Web開発に関わりたい。 | ・Web開発 | ・Python基礎学習に加え、以下について学習する。 Djangoなどのフレームワーク、HTML/CSS、JavaScript、ポートフォリオ作成など |
2.学習の全体量を把握し、計画する
Python独学に必要な時間は、既存のスキルや目標によって大きく変わります。
一般論では、初心者が基本的なプログラミングスキルを身につけるのに数週間から数ヶ月かかることが多いです。しかし、これはあくまで一般的な目安です。
学習時間は、既に持っているスキルや学びたいPythonの分野に応じて調整する必要があります。
例えば、コンピュータに不慣れな方は、より多くの時間を割くかもしれません。
また、特定の高度なトピックを深く理解することを目指す場合、それだけで数ヶ月かかることもあります。
全体量を把握する際には、予測できない事態や休息日を考慮に入れることが大切です。
学習プロセスに余裕を持たせることで、より柔軟に、かつ継続的に学ぶことが可能になります。
計画を立てる時は、達成したい具体的な目標を「何を」「どのレベルで」「いつまでに」達成するかを明確にします。
社会人も学生も、過去の勉強や仕事の経験を活かして、実現可能で現実的な学習計画を作成しましょう。
3.独学方法を考える
Python学習の道は多岐にわたり、自分に合った学習方法を選ぶことが成功への鍵です。
学習スタイルを理解し、無料と有料の教材の特徴を把握することから始めましょう。
自分の学習スタイルを見極める
自分は独りで学ぶタイプですか、それともコミュニティで学ぶことを好みますか?
独学の場合、自分のペースで淡々と進めることが可能です。こうしたスタイルには、オンラインの教材や書籍が適しています。
一方、他者との交流を通じて学びたい方は、勉強会やオンラインコミュニティの参加が効果的です。
無料教材と有料教材の選択
無料教材は、オンラインのチュートリアルや図書館の本など、コストをかけずにアクセスできます。
これらのリソースは多岐にわたりますが、内容の質や範囲にばらつきがあるため、自分で情報を取捨選択する必要があります。
一方で有料教材は、システマチックに学べる構造化されたコースや専門書があり、深く学びたい分野に特化することが可能です。
効率的な学習のために
無料教材は入門に適していますが、限定的な内容に留まることが多いです。
一方、有料教材はより専門的な知識を得ることができますが、コストと内容のバランスを考える必要があります。
自分の学習目的や予算に合わせて、無料教材と有料教材を適切に組み合わせることが重要です。
本・書籍
本や書籍での学習は、その体系的かつ詳細な内容が大きな利点ですが、情報の新鮮さや双方向の学習体験には制限があります。
図書館を利用すると、コストをかけずに書籍を利用することができますが、必ず返却しなければなりません。
意外と軽視されがちですが、通勤中や外出先など、オンライン環境が整っていない場所でも持ち運んで学ぶことができるので、気に入ったものは手元に置いておくと便利です。
Webサイト/Webサービス・アプリ
YouTubeなど無料で公開されているものから、Udemyなど有料で提供されているものがあります。
これらによる学習は、柔軟性が高く最新の情報にアクセスしやすい反面、情報の質を見極める必要があります。
そのため、これらを上手に活用するには、明確な学習目標を持ち、質の高い教材を選択することが大切です。
Webサービス・アプリのなかには、入門編など一部のサービスを無料公開している場合があるので、まずPythonがどんなものか触ってみたい方は利用してみるのをおすすめします。
一方で、専門性を高めたい場面では、Udemyなどの有料サービスが有効です。
世界中のさまざまなコンテンツが集約されているので、最新の技術やトレンドに関する情報を得ることができます。
4.学習環境を準備する
Pythonを学ぶ目的や方法が整理できたら、学ぶ環境を整えましょう。
ここでは、パソコンの選択とPythonのインストールに焦点を当てます。
パソコンの選択
Pythonプログラミングを始めるために、高性能パソコンは必要ありません。一般的な家電量販店で購入できるパソコンで十分です。
MacとWindowsどちらでもPythonは対応していますので、お持ちのパソコンを利用しましょう。
Pythonのインストール
次に、Pythonをパソコンにインストールします。
インストールの手順は『Python3のインストール方法【導入は10分で完了!】』が参考になります。
もしパソコンにインストールすることが難しい場合や好ましくない場合は、ブラウザ上でPythonを使えるオンライン環境を利用することもできます。
詳細は『【Python】ブラウザからオンラインでプログラミングする方法』をご覧ください。
5.Pythonの基礎を学ぶ
準備が完了したら、Pythonの学習を本格的に始めましょう。
基礎からしっかりと学ぶことが、プログラミングスキルを身につける上で非常に重要です。
Python基礎の学習範囲
Pythonを学ぶ際の基礎範囲は、以下のトピックにわたります。
これらの基礎を理解することで、簡単なアプリケーションを作成できるようになります。
また、新しい問題に直面したときに、効率的に解決策を見つけ出すための基礎体力が身に付きます。
6.学んだことを実践する
基礎を学んだら、次はその知識を実際のプロジェクトに応用しましょう。
実践を通じて、さらに多くのことが学べます。
実践を通じた学習
実践を始めるには、自分の興味や必要とするスキルに合わせてプロジェクトを選ぶことが大切です。
まずは小さなプロジェクトから始めて、徐々に複雑なものに挑戦していきましょう。トライ&エラーを重ねることで、プログラミングスキルが向上します。
具体的には、本やWebサイトを参考にしながら、自分のコードを書いてみましょう。
また、既存のライブラリやフレームワークを利用して、実際の問題を解決するプログラムを作成することも学習には有効です。
本サイトでの実践例
本サイトでは、Pythonを使った具体的な実践方法に関する記事を提供しています。
たとえば、Webスクレイピング、デスクトップアプリの開発、ウェブブラウザの自動化など、さまざまなテーマで学ぶことができます。
これらの記事は、Pythonを使った実践的なスキルを磨くのに役立ちます。
2.私がPythonの独学で実際にやったこと
以下は私のPython学習経験です。あなたの学習の参考になれば嬉しいです。
・学ぶ目的、目標設定
学習の動機は、仕事上でプログラミングの知識が必要になったことと、趣味の競馬情報収集の効率化でした。
目標は、Webスクレイピングやデータ分析を自動化することで、具体的にはBeautifulSoupやPandasなどのライブラリを学びました。
・計画と学習方法
仕事もあるので、月に40~60時間を割り当て、約1年をかけて基礎から応用までをカバーする計画を立てました。
情報収集は書籍とWebサイトを主に利用し、未経験者として時間をかけることを受け入れました。
・Pythonの実行環境
パソコンは古いものの、Windows 10、i7プロセッサ、8GB RAMを搭載したものを使用。
このPCで問題なく学習を進めることができました。
項目 | 内容 |
---|---|
OS | Windows10 |
CPU | Intel(R) Core(TM) i7-3632QM CPU @ 2.20GHz 2.20 GHz |
メモリ | 8GB |
ストレージ | SSD、500GB |
開発環境は、当初、メモ帳とコマンドプロンプトを使っていましたが、後にVSCodeに移行しました。
VSCodeは、拡張性が高く、インテリセンス機能が便利なので重宝しています。
・Pythonの基礎学習
基礎学習では、Pythonの主要な概念を一つひとつ確実に理解し、サンプルコードをもとに手を動かしながら学びました。
私が特に重視したのは、コードから動作を理解し、概念を深く把握することでした。
・学んだことの実践
最終的には、基礎知識を活かし、実際にやりたかったこと(スクレイピングによる情報収集の効率化)を進める段階へと進みました。
初心者から中級者へのステップアップは、単に知識を増やすだけでなく、実際に物を作り出す経験が重要だと感じています。
学習と実践をとおして、知識と経験を積み上げることができました。
・今ならどんな方法で学ぶか?
私がPythonを学習しはじめた頃は、プログラミングのWebサービスの創成期でした。
本をベースに四苦八苦していましたが、Webサービスの分かりやすさに衝撃を受け、プログラミング学習のハードルが下がったことを体感しました。
今なら、YouTubeやUdemyなど動画コンテンツをベースに学習すると思います。(現に今でも活用しています。)
ポイントとなる情報を押さえているコンテンツが多く、コーディングの模様やポログラムが実行されたときの動きが見えるので、効率よく学習を進めることができます。
基礎さえしっかりしていれば、ChatGPTなどAIを教師にして、学習するのもおすすめです。
コードの検証は必須ですが、ともに考えて作ることができるので、学習やプロダクトのスピードが加速します。
3.Python独学に対するメンタルブロックの対処法
ここまで記事を読んでも、まだ自分にはできないのではないか?と思われている方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、心配無用です。ここでは、そんな不安を感じる方々に向けて、メンタルブロックの対処法をお伝えします。
私も最初は不安が多かったですが、はじめてみれば、大したことではありませんでした。
プログラミング初心者が抱えがちな不安をピックアップして、その対処法をお伝えします。
- 過大な期待
- 進捗に対する不安
- 複雑な概念の理解
- 課題との向き合い方
- モチベーションの維持
・過大な期待
プログラミング初学者は、速く習得しようとして過大な期待を持ちがちですが、学習の難易度が上がるにつれ、自分の不甲斐なさに圧倒されます。
対処法としては、小さくて具体的な目標を設定すること。小さな目標を達成することで、達成感を感じ、モチベーションを維持できます。
これは目標設定理論に基づくものです。研究によると、適切な目標設定は成果に直結し、学習過程での圧倒感を減らす効果があります。
・進捗に対する不安
自分の成長スピードが遅いと感じ、不安になることがあります。
この場合、他人とではなく、個人の成果に焦点を当てることをおすすめします。
自分自身の小さな成功を認識して、自分に対しておめでとうと言いましょう。
めちゃくちゃスピリチュアルな感じを持たれると思いますが、自己効力感理論によると、自己効力感を高めることで、学習過程に対する自信が生まれます。
・複雑な概念の理解
プログラミングの複雑な概念に直面すると、理解が難しいと面食らうこともしばしば。
この場合、構成主義学習理論では、自分で情報を組み立てることの重要性を強調しています。
ポイントとしては、自分の言葉で概念を説明しようとすることです。
こうすることで理解が深まります。学習内容を自分の経験や知識に関連付けることも、より意味のある学習につながります。
・課題との向き合い方
初心者はプログラミングのエラーなど、課題に直面すると挫折を感じやすいです。
もちろん、プロのプログラマーであってもエラーは起こします。
彼らとの違いは、エラーを成長の機会と捉えることができるかどうかです。
成長マインドセットの概念は、問題解決過程で学ぶことが多いと知ることです。
実際にエラーから学ぶことは、スキル向上のために不可欠です。
エラーに対するポジティブな見方を持つことで、学習への恐怖を減らし、持続的に学習することを可能にします。
・モチベーションの維持
学び始めの頃は、モチベーションの維持が困難なときもあります。
その時は、自分の立てた目標を意識することが役に立ちます。
自己決定理論は、内発的モチベーションの重要性を示しています。
自分自身の学習に対する関心や情熱を見つけ、それを追求することで、学習に対するモチベーションを維持できます。
学習中に不安や無力感に襲われた時は、ここで紹介した対処法を試してみてください。継続は力なり、小さな一歩が大きな変化につながります。
理論の詳細が気になる方は、個別に調べてみるのもいいでしょう。
4.まとめ
以上、Pythonの独学ロードマップをお伝えしました。
内容をまとめると次のとおりです。
Pythonを独学するステップ
- 目的を明確にし、目標を設定する
- 学習の全体量を把握し、計画する
- 独学の方法を考える
- 学習環境を準備する
- Pythonの基礎を学ぶ
- 学んだことを実践する
実際に私も上記を実践して、Pythonで自分が作りたいものを実現できるようになりました。
一つずつスキルを身につけることが、自信と継続的な探求の原動力となっています。
あなたもこの記事をきっかけにPython学習を始め、目標に一歩ずつ近づいてほしいと願っています。
レベルアップしたいと思ったら、『【めざせ中級者】独学でPython初心者からレベルアップする方法』を読んでみてください。
ご清聴ありがとうございました。