
「プログラミング初心者がPythonの習得に必要な時間が知りたい。」

「独学は効率が悪いと聞くけど、本当のところはどうなの?」
上記の疑問にお答えします。
先に結果を少しお伝えすると、Pythonの基礎レベルを独学した場合、必要な時間は、
プログラミングスクール:100〜150時間
と、いわれています。
もちろん個人差やプログラミングスクールのカリキュラムによって違いがあるので、これからPythonを学習しようとしている人にとっては、実際はどのくらい必要なのかが気になるところでしょう。
そこで、この記事では私の独学経験を踏まえ、Python習得に必要な学習時間について解説します。
具体的には次のことを解説します。
- Python習得に必要な勉強時間
- 独学が効率悪い理由(独学のメリット&デメリット)
- プログラミングスクールのメリット&デメリット
- Pythonの独学に向いている人、スクールに向いている人
- それでもPyhtonを効率よく独学する方法
「偉そうに語るおまえは誰やねん。」と思われるので、私のことも少し紹介させてください。
この記事を書いている私は、プログラミング歴は約6年で、一応IT業界に身を置いています。
本職での開発経験はありませんが、今でもPythonやWeb系のプログラミングを勉強しつつ、プログラミングスキルを活かして仕事の効率化を図ったり、ゲームをつくったりしています。
Pythonの学習をやってみようという方は、この記事で紹介する勉強時間を目安に学習計画を立ててみましょう。
独学とプログラミングスクールのメリット&デメリットや、それぞれの適正についても解説しているので、学習方法の参考にして頂ければと思います。
1.Python習得に必要な勉強時間
ここでは、Python習得に必要な勉強時間について、まず「独学」と「プログラミングスクール」で、それぞれどのくらい必要かを見ていきます。
そのあと、私個人がどのくらい時間がかかったのかをご紹介したいと思います。
・Pythonを独学で習得する場合
独学でPython習得にかかる勉強時間ですが、一般的な勉強時間は次のとおりです。
プロレベル:10000時間以上
「基礎レベル」や「プロレベル」という言葉は意味があいまいなので、次のように定義しておきます。
プロレベル:実務経験1年程度。
補足しておくと、プロレベルの勉強時間ですが、実際はPythonの勉強時間だけではないです。
どれを専門分野にするかにもよりますが、職場ではPython以外にもさまざまな知識が必要とされるので、ソフトウェア工学やらネットワークやら、他のプログラミング言語など、諸々の学習時間も含まれます。
また、基礎レベルの習得が終わって、プロレベルとまでいかなくても、個人でWebサイトなどを作成したい場合は、基礎レベルの勉強時間にプラス100~200時間が上乗せされます。
なので、独学でなにかモノ作りを実践するレベルだと「300~500時間」は必要と考えておいたほうがいいでしょう。
・Pythonをプログラミングスクールで習得する場合
次にプログラミングスクールでPython習得にかかる時間です。
私はスクールの利用経験がないので、スクールのカリキュラム等を調べた結果になります。
プロレベル:最低2700時間
基礎レベルでは、プログラミングスクールを利用することで、独学よりも学習時間を半分程度におさえることができる建て付けになっています。
スクールのカリキュラムを一通り見た印象だと、実際にモノを作りながら学ぶ実践的なカリキュラムが多く、独学よりも効率よく学べるようになっています。
ただ、学習対象がPythonではないのですが、期間が「3~6か月」程度、「合計400~800時間」の学習量でカリキュラムを組んでいるスクールが多いです。
このことから、プロレベルに到達するには、結構な量の自己学習が求められることが伺えます。
独学、プログラミングスクールともに、個人差や学ぶ分野でも大きく勉強時間は異なるので、目安としてお使いください。
・私個人の場合
では、実際に私個人はどうだったかというと、こんな感じです。
プログラミングが生業ではないので、プロレベルの勉強時間ではなく、実践に至った「実践レベル」の時間を記しておきます。
実践レベル:540時間
実践としては、基礎レベルの学習が終わったあと(厳密には並行して学習)、まずスクレイピングとExcel操作に取り組みました。
数字はそのときのものです。
基礎レベルについては、一般的な勉強時間とあまりズレはないので、数字は妥当ではないでしょうか。
今は他の分野にも手を出しているので、本当のところは、勉強時間は目安でしかなく、自分がどこまでやりたいかによって大きく違ってくるものだと思います。
2.独学が効率悪い理由(独学のメリット&デメリット)
独学とスクールの勉強時間を比べると、独学の効率の悪さが目立ちました。
私も独学でPythonを勉強している身ですが、実際に効率がよいとは言えません。
ここでは、効率面で「独学」VS「プログラミングスクール」を語る前に、それぞれのメリットとデメリットについて整理しておきます。
・独学のデメリット
独学のデメリットとして次のことが挙げられます。
デメリット
- 学習効率は、プログラミングスクールに比べて悪い
- 制約がない分、怠けやすい
- 挫折しやすい
効率面では、独学はプログラミングスクールに対して白旗を上げなければなりません。
なぜなら独学は、次のことをひとりでやる必要があるからです。
- 自分の興味がどの分野にあたるか調べ
- 自分が学ぶ目的を明確にし
- 自分で教材を用意し
- 自分で学習計画を立て
- 自分で分からないことを調べ
- 自分で学習を継続する
多くのことを一人でやっているので、効率が悪くなるのは当然です。
分からなくても頼れるののは自分だけで、モチベーションを維持し学習を継続させなければならない。
プログラミングスクールでは、独自のノウハウを持ち、教材から学習計画まで用意してくれます。
困ったときは、メンターへの質疑応答で生徒を正解に導いてくれます。
つまり、プログラミングスクールは、悩み、試行錯誤することを極力少なくさせることで、学習を効率化しています。
これをスクールはお金をかけてやっていることなので、独学は一人でやる以上、効率面では勝てません。
・独学のメリット
学習効率の面ではプログラミングスクールに軍配があがりましたが、独学のメリットに何があるでしょうか。
主に次のことが挙げられます。
メリット
- 自分のペースでできる
- 自分の作りたいものが作れる
- 学習費用は、プログラミングスクールに比べて安い
「自分のペースでできる」「自分の作りたいもが作れる」ことは、独学の大きなメリットだと思います。
試行錯誤するプロセスが楽しく、自分がイメージしていたことが形になることに喜びを感じることができます。
そういった意味では、Python(プログラミング)もDIYと似ているかもしれません。
また、学習にかかる費用はプログラミングスクールよりも安いです。
詳しくは後述しますが、プログラミングスクールは費用がかかる傾向にありますが、独学は本で学べば数千円で済みます。
技術書を数冊購入しても、1万円から2万円程度です。
3.プログラミングスクールのメリット&デメリット
一方で、プログラミングスクールはどうでしょうか。
メリットとデメリットについて、整理しておきましょう。
・プログラミングスクールのデメリット
プログラミングスクールのデメリットをまとめると、次のようになります。
デメリット
- 学習費用が、独学に比べ高い
- スクールといえど努力が必要(卒業=エンジニア就職・転職ではない。)
デメリットのひとつめとして挙げられるのは、費用が高いことです。
費用はピンキリですが、サービス内容が至れり尽くせりの分、数万円から20万円前後と、相場が高い傾向にあります。
ふたつめは、デメリットというよりは、注意点に近いですが、スクールを卒業すればエンジニアとしての職が保証されているわけではないという点です。
必要な勉強時間で説明したとおり、プログラミングスクールが設定している学習量は、実際に求められる学習量と開きがあるので、カリキュラムを修了しただけでは、就業レベルには足りません。
カリキュラムをクリアすればOKという感覚は危険で、自分で積極的に学習する姿勢が求められます。
・プログラミングスクールのメリット
プログラミングスクールのメリットをまとめると、次のようになります。
メリット
- 学習効率は、独学に比べ良い
- 講師や仲間に相談できる環境がある
独学のところで触れた学習効率が良いこと以外ぼメリットとして、相談相手がいる学習環境を挙げることができると思います。
たいていのスクールでは、無料でメンターと呼ばれる講師が質問に答えてくれます。
通学式のスクールでは、気の合う人がいれば横のつながりができます。
ひと同士の交流が生まれるので、教えあいができるなど学習にプラスの影響を与えてくれます。
4.独学に向いている人、スクールに向いている人
ここまで、独学とプログラミングスクールのメリットとデメリットについて整理してきました。
効率面ではプログラミングスクールが勝りますが、現実は学ぶ人の目的次第で、適した学習方法も異なってきます。
なので、ここでは独学に向いている人とスクールに向いている人について、簡単に解説しておきたいと思います。
まとめると次のようになります。
独学に向いている人
- 自分のペースでモノ作りがしたい人
- 結果を急がない人
- あきらめの悪い人
スクールに向いている人
- 短期間で結果を出したい人
- 仕事や学業など、忙しい人
- コミュニケーションを取りながら学習したい人
他人や環境に縛られず、ゆっくり自由にやりたい人は、独学がいいでしょう。
仕事で必要、転職したいなど特定の期間で結果を求める人は、スクールを選択肢に入れましょう。
まずは、ご自身の置かれている状況を分析し、最良の選択をしてください。
5.それでもPyhtonを効率よく独学する方法
これまで散々、独学は効率が悪いといってきましたが、それでもPythonを効率よく独学する方法がないわけではありません。
特にこれからPythonを学ぼうという方は、次の2点を意識して取り組みましょう。
- 学習のロードマップ
- 自分に合った教材選び
学習のロードマップとは、学習の動機付けから環境づくり、目標達成までのステップを大まかにまとめたものです。
Pythonの独学ロードマップの概要は次のようになります。
ロードマップどおり取り組むことで、独学の弱点である「目的意識」や「計画性」を補ってくれます。
- 目的を明確にし、目標を設定する
- 学習の全体量を把握し、計画する
- 独学の方法を考える
- 学習環境を準備する
- Pythonの基礎を学ぶ
- 学んだことを実践する
この6つのステップについて、『Pythonの独学ロードマップ【独学方法の経験談有り】』で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

次にポイントとなるのは、「自分に合った教材選び」です。
Pythonの独学方法として、今は、本やWebサイト、オンラインプログラミングサービスと様々な方法があります。
それぞれの特徴などは、次の記事で解説していますので、ぜひこちらも合わせてご覧ください。
6.まとめ
以上、Python習得に必要な勉強時間について解説しました。
これからPythonの学習を始めようという方は、この記事で紹介した勉強時間を参考に計画してみてください。
独学での学習計画の立て方でお悩みの方は、『Pythonの独学ロードマップ【独学方法の経験談有り】』が参考になると思います。
学習計画の立て方や学習方法をまとめているので、是非ご覧ください。

ご清聴ありがとうございました。