
「Pythonの習得にどれくらいの時間がかかるか知りたい。」

「独学は効率が悪いと聞くけど、本当のところはどうなの?」
上記の疑問にお答えします。
Pythonの基礎レベル習得だけでも、一般的には独学で200~300時間が必要とされています。
実際はどのくらい必要なのか、これからPythonを学習しようとしている人は気になると思いますので、私の独学経験を踏まえ解説します。
具体的には次のことを解説します。
- Python習得に必要な勉強時間
- 独学が効率悪い理由
- 独学とスクールのメリット&デメリット
- 独学に向いている人、スクールに向いている人
「偉そうに語るおまえは誰やねん。」と思われるので、私のことも少し。
私のプログラミング歴は約5年で、本職での開発経験はありませんが、一応、IT業界に身を置いています。
今でもPythonなど、独学でプログラミングを勉強しつつ、そのスキルを活かして仕事の効率化を図ったり、ゲームをつくったりしています。
Pythonの学習をやってみようという方は、この記事で紹介する勉強時間を目安に学習計画を立ててみてください。
後半では、独学の効率性や独学に向いている人、スクールに向いている人についても解説しているので、学習方法の参考にして頂ければと思います。
1.Python習得に必要な勉強時間
まず、独学でPython習得にかかる勉強時間を調べてみました。
一般的な勉強時間は次のとおりです。
プロレベル:10000時間以上
基礎レベルとは、基本的な文法などを習得して、簡単なアプリケーションがつくれるレベル。
プロレベルとは、実務経験1年程度のレベルです。
ひとつ断っておくと、プロレベルの10000時間は、Pythonの勉強時間だけではありません。
実際に職場で必要とされる、他のプログラミング言語やソフトウェア工学などの学習も含まれます。
プロレベルとまでいかなくても、個人でWebサイトなどを作成したい場合は、基礎レベル習得に必要な時間にプラス100~200時間が上乗せされます。
なので、モノ作りできる実践レベルだと「300~500時間」は必要になります。
では、実際に私はどうだったかというと、このくらい時間がかかりました。
実践レベル:540時間
実践としては、スクレイピングとExcel操作を学習しています。
一般的な勉強時間とあまりズレはないので、一般論は妥当な数字だと思います。
次にスクール(=プログラミングスクール)でPython習得にかかる時間です。
私はスクールの利用経験がないので、スクールのカリキュラム等を調べた結果になります。
プロレベル:最低2700時間
基礎レベルでは、スクールを利用することで100時間ほど短縮できます。
ちなみに、スクールのカリキュラムをいくつか見てみると、実践レベルまでの習得に300時間程度の勉強時間を想定したものが多く、基礎・実践レベルともに、独学よりも効率よく学べるようになっています。
学習範囲がPythonのみではないことが前提になりますが、プロレベルでもスクールのほうが、勉強時間が大幅に短いです。
ただ、これまた対象とする学習言語がPythonではないのですが、スクールのカリキュラムを調べてみると、「3~6か月」程度の期間をかけて、「400~800時間」の学習量でカリキュラムを組んでいるスクールが多いです。
このことから、プロレベルに到達するには、結構な量の自己学習が求められることが伺えます。
独学、スクールともに、個人差や学ぶ分野でも大きく勉強時間は異なるので、目安としてお使いください。
2.独学が効率悪い理由
独学とスクールの勉強時間を比べると、独学の効率の悪さが目立ちました。
私も独学でPythonを勉強している身ですが、実際に効率がよいとは言えません。
では、独学はスクールに劣るのかというと、そんなことはないと考えます。
まずは、「独学はだめ。」と決めつける前に、学習効率が悪い理由を整理しておきましょう。
当たり前のことを言いますが、独学は、基本的に自分一人で勉強するものです。
具体的に、独学では一人で次のことをしています。
- 自分の興味がどの分野にあたるか調べ
- 自分が学ぶ目的を明確にし
- 自分で教材を用意し
- 自分で学習計画を立て
- 自分で分からないことを調べ
- 自分で学習を継続する
以上のように、多くのことを一人でやっています。そのため、効率が悪くなるのは当たり前です。
スクールでは、独自のノウハウを持ち、教材から学習計画まで用意してくれます。
困ったときは、メンターへの質疑応答で生徒を正解に導いてくれます。
つまり、悩み、試行錯誤することを極力少なくさせることで、学習を効率化しています。
これをスクールはお金をかけてやっていることなので、独学は一人でやる以上、効率面では勝てません。
3.独学のメリットとデメリット
学習効率の面ではスクールに軍配があがりました。
では、独学のメリットは何か。
一番は、「自分のペースで作りたいものを作る。」ことだと思います。
試行錯誤するプロセスが楽しく、自分がイメージしていたことが形になることに喜びを感じることができます。
そういった意味では、DIYと似ているかもしれません。
また、学習にかかる費用はスクールよりも安いです。
スクールは、数万から数十万の費用がかかりますが、独学は本で学べば数千円で済みます。
技術書を数冊購入しても、1万円から2万円程度です。
さて、メリットは見えてきたので、デメリットについても考えてみましょう。
学習効率の他に、デメリットとしてあげるなら「怠けやすさ」と「挫折しやすさ」です。
「怠けやすさ」は、自分のペースで進めることができる分、制約が少ないことから起こりやすいです。
忙しいことを理由に、先延ばしにすることなどが該当します。
「挫折しやすさ」は、怠け心が原因で興味を失う場合や、問題に対処できずに気持ちをくじかれて起こります。
以上が、独学の主なメリットとデメリットです。
メリット
- 自分のペースでできる
- 自分の作りたいものが作れる
- 学習費用は、スクールに比べて安い
デメリット
- 学習効率は、スクールに比べて悪い
- 制約がない分、怠けやすい
- 挫折しやすい
4.スクールのメリットとデメリット
一方で、スクールのメリットとデメリットは、どのようなものがあるでしょうか。
スクールのメリットとデメリットをまとめると、次のようになります。
メリット
- 学習効率は、独学に比べ良い
- 講師や仲間に相談できる環境がある
デメリット
- 学習費用が、独学に比べ高い
- スクールといえど努力が必要(卒業=エンジニア就職・転職ではない。)
メリットは、独学に比べて学習効率が良いことのほかに、相談相手がいる学習環境にあると思います。
たいていのスクールでは、無料でメンターと呼ばれる講師が質問に答えてくれます。
通学式のスクールでは、気の合う人がいれば横のつながりができます。
デメリットは、至れり尽くせりの分、費用が高いです。
費用はピンキリで、数万円からスタートし、20万円前後が相場です。
あと、デメリットというよりは、注意が必要な点になるのですが、スクールを卒業すればエンジニア職が保証されているわけではありません。
必要な勉強時間の項目でお分かり頂けたと思いますが、スクールが想定している学習量だけでは、就業レベルには足りません。
そのため、カリキュラムをクリアすればOKという感覚は危険で、自分で積極的に学習する姿勢が求められます。
5.独学に向いている人、スクールに向いている人
ここまで、独学とスクールのメリットとデメリットについて整理できました。
最後に、独学に向いている人とスクールに向いている人について、簡単に解説して終わりたいと思います。
まとめると次のようになります。
独学に向いている人
- 自分のペースでモノ作りがしたい人
- 結果を急がない人
- あきらめの悪い人
スクールに向いている人
- 短期間で結果を出したい人
- 仕事や学業など、忙しい人
- コミュニケーションを取りながら学習したい人
他人や環境に縛られず、ゆっくり自由にやりたい人は、独学がいいでしょう。
仕事で必要、転職したいなど特定の期間で結果を求める人は、スクールを選択肢に入れましょう。
まずは、ご自身の置かれている状況を分析し、最良の選択をしてください。
6.まとめ
以上、Python習得に必要な勉強時間について解説しました。
これからPythonの学習を始めようという方は、この記事で紹介した勉強時間を参考に計画してみてください。
独学での学習計画の立て方でお悩みの方は、『Pythonの独学ロードマップ【独学方法の経験談有り】』が参考になると思います。
学習計画の立て方や学習方法をまとめているので、是非ご覧ください。

Pythonを学習しようか迷っている方は、『Pythonのメリットとデメリット【将来性についても解説】』をご覧ください。
Pythonでつくれるものや、今後の将来性について解説しているので、参考になります。

ご清聴ありがとうございました。